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「俺マヨネーズ」を自作&カスタマイズしてみる【5秒で乳化するマヨハック】 - メシ通

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ハンドブレンダーなら5秒で乳化

マヨネーズをこよなく愛するマヨラーのみなさん、今日はマヨネーズを食べましたか?

自分もマヨネーズが大好きなマヨラーの一人です。

何にでもマヨネーズをかけてしまうマヨラー、いろんなブランドのマヨネーズを食べ比べるマヨラーなど、いろんなマヨラーがいますが、自分はマヨネーズの自作にハマっているマヨラーです。

マヨネーズを自作するようになってわかったのは、自家製マヨネーズなら自分好みにいろいろカスタマイズ出来ること。

これがすごく面白いし、おいしい。

そんなワケで、いつも自宅で行っている自家製マヨネーズの作り方と、そのカスタマイズ・ノウハウをご紹介しましょう。

まず、用意する道具は、ボウルと泡だて器。

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……では、ありません。

ハンドブレンダーと、それが使える口径の計量カップなど、ちょうどよい形と大きさの容器です。

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どうして泡だて器ではなく、ハンドブレンダーなのか?

まず説明しておくべきなのは、マヨネーズづくりに必須となる、卵と油の「乳化」についてです。

乳化とは何か?

【乳化】互いに溶け合わない二種の液体に界面活性剤を加え攪拌かくはんするなどして、一方を他方の中へ均等に分散させ、エマルション(乳濁液)を生成させること。〜大辞林第三版(小学館)より〜

元来、卵に含まれる水分と、もうひとつの主材料である油は、互いに混ざり合わない性質を持った物質です。

しかし、うまく卵と油を攪拌することで、卵黄に含まれるレシチンが乳化材として働き、水分の中に細かい分子となった油を溶け込ませ、マヨネーズらしいクリーミーなテクスチャーが生まれます。

これが乳化という現象。

もちろん、泡だて器でも乳化は可能ですが、それなりの技術が必要ですし、作業に時間もかかり、卵と油が分離してしまう失敗も多いです。

要は、かなりめんどい。

この、めんどさがマヨラーから自家製マヨネーズを遠ざけているのだとしたら、残念ですよね。

ハンドブレンダーなら(機種や環境にもよりますが)、だいたい5秒で乳化出来ます

ハンドブレンダーは、いろんなメーカーから発売されていますが、3,000円台くらいから購入できるので、自作派マヨラーは必携です。

というわけで、ハンドブレンダーを使ったマヨネーズの作り方を説明していきましょう。

卵を室温に戻してスタンバイ

まず、冷蔵庫の卵を室温に戻します。

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早く室温に戻したい場合は、常温の水に漬けてもOKです。

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室温に戻したほうが、乳化の際に卵と油が分離してしまうリスクが減るようです。

卵が室温に戻ったら、他の材料も用意します。

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<材料>

・卵(全卵):1個
・油:150ml
・酢:大さじ1
・塩:小さじ1/2
・砂糖:小さじ1

マヨネーズには卵黄だけを使うのが一般的ですが、ハンドブレンダーを用いた経験上の感覚では、全卵のほうが分離の失敗が少ないようです。卵を卵黄と卵白に分ける作業もないので簡単でもあり、余った卵白の使い道に困ることもありません。

油は、サラダ油やキャノーラ油など、味にクセのない植物性の食用油を用意しましょう。

上の写真にあるのは、たまたま手元にあった精製度の低い茶色い砂糖ですが、普通の白砂糖でまったく問題ありません。

乳化までたったの5秒

では、さっそく作ってみます。

すべての材料を容器に入れます。

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材料の中にハンドブレンダーの回転刃を沈めます。

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スイッチ、オン!

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3秒経過。

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5秒経過。

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ほんとに5秒で、ほぼ乳化しました。

動画にするとこんな感じ。

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味&固さを調整して「俺マヨ」の完成

ハンドブレンダーで、卵と油が一気に乳化する様子を見ていると、なんだかとても愉快です。初期のころは、これを見たいがためにマヨネーズを作ってしまうこともありました。

さていよいよ仕上げ段階。部分的に乳化せずに残っている油を、ハンドブレンダーを上下させたりして攪拌し、混ぜ込んでいきます。

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一度、味見をしてみて、酢、塩、砂糖などが足りないと感じたら足して、さらに攪拌します。

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なめらかなテクスチャーのマヨネーズが出来ました!

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ここに、さらに油を足して乳化させていけば、出来上がりのマヨネーズの量をもっと増やすことも可能ですが、油の量はトータル300mlくらいまでが限度でしょうか。

今回は、最初の分量通りで完成とし、保存容器に移して冷蔵庫に入れます。

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場合によっては、ちょっとゆるいマヨネーズが出来てしまう場合もあります。そんなときも、冷やすと固さが増すので冷蔵庫に入れて様子を見てください。

「塩こうじ」と「ヒマラヤ岩塩」でグレードアップ

さて、出来上がったマヨネーズの味に、「何かパンチが足りないなあ」と思ったとき、とっておきの材料があります。

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塩こうじです。

塩を入れる代わりに、塩こうじの塩分で味付けすると、うま味が増してパンチのあるマヨネーズになります。

塩こうじを入れたからといって、和風っぽくなるわけではありません。プレーンなマヨネーズの味わいを保ちながら、うま味に厚みが増して、満足感がアップする感覚です。

塩こうじの米のつぶつぶも、ハンドブレンダーで攪拌すればなめらかになるので、仕上がりに違和感はありません。

市販の塩こうじを買ってくるのもアリだし、乾燥麹を入手して、塩こうじを自作するのも面白いと思います。

もっと卵フレーバーを強調したいなあ、というときは、奥の手があります。

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ヒマラヤ岩塩を使ってみてください。

この塩、なぜか硫黄の香りがするのです。

硫黄の香りは、ゆで卵の黄身の味わいにそっくり。

いろんなメーカーがヒマラヤ岩塩を発売しており、商品によって、硫黄臭の強弱はさまざま。なかには、少し舐めただけで口の中が卵味でいっぱいになってしまうような強烈なやつもあります。

そういう強烈なヒマラヤ岩塩をマヨネーズに使うと、卵フレーバーがブーストされたような仕上がりになって面白いですよ。

あと、砂糖の代わりに、はちみつや練乳などを使っても味の雰囲気が変わります。甘味はマヨネーズのうま味を豊かにする要素なので、いろいろ試してみて、好みの材料を見つけましょう。

オリーブオイル&ワインビネガーという妙手

油と酢に、こだわってみるのも良いでしょう。

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左から、太白ごま油、オリーブオイル、米酢、白ワインビネガーです。

個人的には、太白ごま油と米酢の組み合わせが、一番安定感があると思うので、普段から多用しています。

味に特徴があるオリーブオイルは、プレーンな味わいのマヨネーズを作りたいときにはオススメしませんが、洋風な料理には向いているかもしれません。

試しに、オリーブオイルと白ワインビネガーでマヨネーズを作ってみましょう。

分量は、冒頭で紹介した基本のレシピの油、酢と同量にしてみます。

すべての材料を容器に入れて、

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ハンドブレンダーで乳化します。

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出来上がりです。

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写真でお伝えするのがなかなか難しいのですが、見た目は、うっすら緑がかった色あいで、少しゆるめの仕上がりになりました。油の質によって、けっこう結果が違ってくるようなので、いろいろ試してみると良いと思います。

味は、やっぱりオリーブオイルの味が立っているので、洋風な食事に合わせるサラダなどに使ってみたい感じです。

比較的特徴の少ない油と、オリーブオイルを混ぜて作ってみるのも手です。

マヨネーズの酸味に関しては、酢以外に、レモン果汁や、ゆず果汁などを加えても爽やかでおいしいです。

一度、柿を発酵させて自家製した柿酢を使ってみたこともあるのですが、とても上品な味わいになりました。

酸味に関しても、工夫次第で一味違うマヨネーズが出来上がります。

豆乳で「マヨネーズもどき」を作ってみる

次に、かなり変化球になりますが、まったく卵を使わずにマヨネーズ(っぽいもの)を作る方法もあるので、紹介しておきましょう。

卵のかわりに使うのは、牛乳や豆乳です。

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今回は、豆乳を用意してみました。

牛乳と豆乳は、油とともに攪拌すると乳化するので、マヨネーズ状のテクスチャーを作り出すことが出来るのです。

さっそく作ってみましょう。

分量は下記の通り。

・豆乳 50ml
・油 100ml
・酢、塩、砂糖は好みで

材料をすべて容器に入れます。

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ハンドブレンダーで攪拌します。

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出来上がりです。

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プルプルした、かなり固めの仕上がりになりました。

白っぽい色合いで、豆乳のかすかな苦みも活きており、なかなか悪くありません。

卵が使われていない豆乳マヨネーズや、牛乳マヨネーズに、先ほど紹介した硫黄の香りのするヒマラヤ岩塩を使って、あえて卵風味をつけてみたりするのも、なんだか分子料理の実験のようで楽しいです。

あと、卵が食べられないヴィーガン向けのマヨネーズとしてもバッチリだと思います。

みなさんも、いろいろ実験して、独自のマヨレシピを開発してみてください。

要注意点は、自家製マヨネーズの場合、なるべく煮沸消毒した容器を使い、数日のうちに消費すること。市販品のように長期保存は出来ないので、十分気を付けてくださいね。

オススメ料理「ウフマヨ」「にんにく醤油マヨドリア」

最後に、自家製マヨネーズを使った料理例をふたつほど紹介しましょう。

まず、「ウフマヨ」です。

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フレンチ・ビストロの定番前菜「ウフマヨ」は、ゆで卵をマヨネーズで食べるだけの、かなりシンプルな一品ですが、個人的にはマヨネーズのおいしさをストレートに味わえる料理だと思います。

マヨネーズの起源は、スペイン・メノルカ島の料理にヒントを得たフランス人がパリで作ったものと言われており、もともとフランス料理のソースなのです。

起源はさておき、想像するに、マヨネーズが好きな人は、かなりの確率で卵も好きなんじゃないでしょうか。自分も、その一人です。

そんな卵好きのマヨラーには、たまらない一品ですよね。

今回は、すこしゆるめに仕上がったオリーブオイルと白ワインビネガーのマヨネーズを皿に流してから、ゆで卵を置き、さらに上からマヨネーズをかけて、最後にピンクペッパーを飾ってみました。

冷えた白ワインと一緒に、どうぞ。

もう一品は、フランス料理の向こうを張って、「ザ・男メシ」なヤツを。

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「にんにく醤油マヨドリア」です。

ホワイトソースを使っていないので、全然「ドリア」じゃないのですが、雰囲気で自分はこう呼んでいます。

作り方は、下記のとおり。

  1. ボウルにヒマラヤ岩塩で卵フレーバーをアップしたマヨネーズを大さじ5~6ほどの量とる(ヒマラヤ岩塩ではなくてもOK)。
  2. 醤油大さじ1と、すりおろしたにんにくをひとかけ分を加え、混ぜ合わせて、にんにく醤油マヨネーズを作る。
  3. ご飯一膳ぶんを加え、良く混ぜる。足りないと思ったら、にんにく醤油マヨの追加も可。なるべく豪快に、たっぷりと。
  4. 上記がよく混ざったら、グラタン皿に盛り、スライスしたにんにくを散らし、少々の醤油をまわしかけ、オーブンかトースターに入れて焼く。
  5. いい具合に焼き目がついたら、胡椒をふって出来上がり。

ぐつぐつ煮立つマヨネーズと、醤油、にんにくの香ばしさが立ちのぼり、食欲をそそります。

ご飯ものではありますが、ビールのツマミとしても、かなり優秀。大量にマヨネーズを使っているのに、ペロっといっちゃいます。

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かなり高カロリーであることは間違いありませんので、食べ過ぎには要注意。

それではマヨラーのみなさん、楽しく、おいしいマヨ・ライフを!!

書いた人:(よ)

(よ)

「ferment books」の編集者、ライター。「ワダヨシ」名義でも活動中。『発酵はおいしい!』(パイ インターナショナル)、『サンダー・キャッツの発酵教室』『味の形 迫川尚子インタビュー』(ferment books)、『台湾レトロ氷菓店』(グラフィック社)など、食に関する本を中心に手がける。

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